梶原由紀『Fate/Zero Original Soundtrack』

 私がTYPE-MOON作品に出会ったのは、ファンの人々からしたらとても遅い段階。ゲームは大ヒットで作品が次々とアニメ化して一息ついたところだった。

 当時、社会人として働いていて一人暮らし。ようやく好きなアニメをたくさん観れる! という環境になったとき、レンタル屋で特集を組んでいたのが、TYPE-MOON作品だった。

 ほうほう、観てみるか!

 と、気軽な気持ちで、そのとき置いてあった作品を全部観たのが、型月作品にのめり込むキッカケになった。確か、月姫空の境界Fate/stay nightFate/Zeroの順でアニメを観た。観終わった後は、それぞれの世界観をもっと堪能したくて、ネットで検索したり漫画や小説を読んだりしたのはいい思い出。

 

 アニメというコンテンツのいいところは、作品が好きになったあとの広がりだと思う。それがオリジナルであれ原作ありであれ、アニメが完成したあとも、CDが発売されたりファンブックが刊行されたりコミカライズしたりと、DVDやBlu-rayを買うお金がなくても、作品に触れ続けられる。いや、製作者としては円盤買ってよ! なのはわかる。けれど、予算という狭い括りの中で何を選ぶのかは、貧乏な私にとっては重要課題なのだ。

 型月作品はその点、広がりがとてもあって、とても助かった。全ての円盤を揃えることはできないけれど、雑誌やらCDやらをコレクションすることができたからだ。

 そんな私の心境を知ってか知らずか、とても悔しいときもある。それは、アニメのBoxにサウンドトラックのCDが特典になっている場合だ。

 

 サウンドトラックが私は大好きだ。だって、音楽を聴けば作品の世界を簡単に思い出すこともできるし、重要なシーンは映像付きで回想することもできる。キャラがどんな声色で何を発したのか、なんてことも鮮やかに思い出せたりする。本当は頭から最後までアニメをじっくり観たい! と思うが、なかなか時間に追われてそうはいかないときは、サントラを聴いて楽しむことができる。

 アニメのDVDやBlu-rayを全巻揃えるのは値段的に、かなり苦しい。よほど好きな作品は少々無理をしてでも手に入れているが、どうしてもそれが叶わないときがある。あれって不思議なもので、買うタイミングを逃してしまうと、そのあと改めて買うということがほぼない。だから、DVDやBlu-rayを買うのが難しくても、サントラなら手が届くというときは、迷わずサントラを買うようにしている。

 また、アニメ作品そのものは自分の中でイマイチだったな、でも音楽はよかったな、というときもある。そういうときは、サントラが発売されるのならためらうことなく、そっこうカートへイン! である。

 それなのに、だ。サントラがBoxの特典になってしまうと手の出しようがない。これは私の中でかなりの悲劇であって、アニメはいらないんだよ〜サントラだけでいいから寄越せよ〜と心の中で恨み言をぶつぶつぶつぶつ呟き続けることになる。よっぽどお気に入りのサントラであればあるほど、思い出すごとにネットで検索しては、CD発売を心待ちにするのだ。

 

 そういう心待ち作品の一つだったのが、Fate/Zeroのサントラだ。梶浦由記さんのサントラは好きなものが多くて、一番のお気に入りは空の境界なのだけれど、このFate/Zeroも欲しくて欲しくて堪らなかった。私がこの作品を知ったのはかなり遅かったので、いまさら円盤を買い揃えるにはお財布事情が厳しすぎた。頼むからCD出てくれ〜出てくれ〜とお祈りし続け、ようやく願いが叶ったのが去年。

 サントラCD出ます! というニュースを見たときは、目を疑った。だって、作品が発表されてから何年経つんだよ、と。でも、本当でした。疑って悪かった。なので、今回はちゃんと手に入れることができた。

 やっぱり、このサントラのお気に入りは「Point Zero」と「silver moon」だ。この作品の主題が全部詰まっている曲だと、勝手に思っている。この曲が聴きたくて、ときどきCDを聴く、なんて生活ができるようになって、幸せだ。

 

 ちなみに、自身スマホゲームのFate/Grand Orderも好んでプレイしており、この度復刻でFate/Zeroイベントをしてくれた。ゲーム内でアニメで使われたサントラを起用してくれていて、懐かしくなってCDを頭から聴いたりしている。

 次は年明けの映画だな〜、なんて思いながら、新参ファンとしてちまちまお金を貯めつつ待ち望んでいる今日この頃だ。

 

Fate/Zero Original Soundtrack

Fate/Zero Original Soundtrack