天宮さくらの趣味棚日常

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Aimer『花の唄』

 暗闇の中で桜が舞っているのを、とても悲しい気持ちで見ている。

 そういう印象を、初めて聴いたときに受けた。

 

 Aimerさんの曲を初めて聴いたのは、Fate/hollow ataraxiaのゲームのOPムービーだったように思う。いや、もしかしたらFate/stay nightのテレビアニメのOPだったか。その歌声に驚き酔いしれた。

 歌が上手いというのと、歌手であるというのは必ずしもイコールじゃない、というのが私の意見だ。歌は上手いのに持ち曲が思い浮かばない人もいれば、歌は上手とはいえないかもしれないけれど、歌声が耳に残る人もいる。だからカラオケでどんなに歌が上手くても、歌手にはならないのだ。

 彼女の歌声は、耳に残る歌声だと思う。囁くかのような歌い方なのに、きちんと言葉が伝わってくる。寂しさや悲しみが歌声に乗っていて、聴き手がそれに揺さぶられる。

 「花の唄」はFate/stay nightの劇場版三部作の第1章の主題歌だ。CMでワンフレーズ聴いたとき、一気にその世界に引きずり込まれた。日常と隔絶されたかのような、寂しさ。映画のヒロインの桜の心情を歌った曲、というのは事前情報で知ってはいたけれど、その寂しさをここまで表現しているのがすごい。それは作詞作曲の梶浦由記さんの力でもあるし、Aimerさんの歌声の力でもある。

 

 CDを買おうかどうか悩んだときに頭に思い浮かんだのが、「もしかしたら劇場版のBlu-ray特典に付いてくるんじゃね?」という浅ましい計算で、買うのを渋っていた。予想は外れ、サントラは特典で付いてきたものの、主題歌は付いてなかった。そりゃそうだ、採算を考えたら主題歌をフルで特典に付けるなんて冒険、しちゃいけない。

 いまどきはCDを買うのではなく、電子配信で一曲だけ購入するのが主流らしいけれども、そこは機械音痴の私。昔から音楽はCDを買う派である。いつ買おうかどうしようかと、タイミングを逃したらなかなか買えないループに陥っていた。

 それがこの間、別件でAmazonで買い物をするとき、配送料無料にするには購入金額が足りず、じゃあ何を買おうか、となったのだ。まるで天啓が降ってきたかのようにこのCDの存在を思い出し、購入に至った。

 

 この曲を聴いていると、小学生や中学生のときに抱いていた孤独を思い出す。当時の私は自分という世界が確固として存在していて、しすぎるがゆえに他者と理解し合うのがとても下手だった。自分の孤独は誰にも理解できないだろうと、子供心ながらに達観したかのように思っていた。

 いまは大好きな旦那さんがそばにいてくれるから、あのときの孤独は遠い遠い存在となったけれど、この曲はそれを思い出すきっかけになる。当時の私にこの曲を聴かせたら「なに言ってんの、バカ」とでも言われそうだけれども。

 Fate絡みだからこの曲が好きなのではなくて、この曲だからこそ好きなのだと思う。

 

ONE/花の唄/六等星の夜 Magic Blue ver.

ONE/花の唄/六等星の夜 Magic Blue ver.