倉木麻衣『delicious way』

 倉木麻衣さんの歌声を初めて聴いたのは、アニメ『名探偵コナン』のエンディングで使われていた「Secret of my heart」だった。ヒロインの蘭がこの曲を口パクで歌っているかのように表現されていたエンディングで、「この曲歌ってる人もびっくりだろうなぁ」なんて、子供心ながらに思ったのを覚えている。

Secret of my heart」を初めて聴いたとき、いい曲だと思うより先に、倉木麻衣さんの歌声のほっとする感じがいいなと思った。個性でガンガン迫ってくる歌い方じゃないし、突飛な曲調で他の人が歌えない歌でもない。ちょっと口ずさむに最適な歌い方。「Secret of my heart」が収録されるアルバムが発売されたら、絶対買おう! と心して、貯めたお小遣いで1stアルバム『delicious way』を買った。

 

 このアルバムでは1st〜3rdシングルを含めた全11曲収録されている。製作会社はかなり力を入れて作ったアルバムなんだなぁと子供でも感心するくらい、全体のまとまりがいいアルバムだと思う。変に尖った曲があったり、色が違う曲があるわけでもない。このアルバムをグルグルとエンドレスで聴いても、ストレスがない。こういうアルバムって、私的にはかなりの当たり。音楽を聴くのって、結構体力がいるんです。だから、何度も何度もゆったりとした気持ちで聴けるこのアルバムは、購入してから十年以上経ってもたまに聴いている。

 購入した当時はたいして興味を抱かなかったものがひとつある。それが、このアルバムに収録されている曲の、Recording Notesだ。一曲一曲、これはどういう曲でどういう風に収録されたんだよ、と説明書みたいなものだ。購入した当時は「小さな文字でいっぱい書いてある何か」という認識しかなかったけれど、年とってから見てみると、このアルバム作りはとても力の入ったものだったんだな、と改めて感じた。こういう驚きだったり気づきは、やっぱりCDを購入しないとわからないものだな、と、当時頑張ってお小遣いを貯めて買った自分を褒めてやりたい。

 

 収録曲最後の曲だけ、タイトルが英語表記でなくて日本語表記であるのが、購入した当時嬉しかったのを覚えている。だって、英語苦手なんですもん。最後の曲は「君との時間」。この曲がこのアルバムの中で一番好き。全曲聴いてよかったなぁと思えるような、素敵な曲だから。

 

delicious way

delicious way