『ブラック・レイン BLACK RAIN』

 旦那が「『ブラック・レイン』を観たい」と言ってきた。

 タイトルは聞いたことがあったけれどもそれが一体どういう内容なのかを知らなかった私は、てっきり戦争映画かと思った。戦争映画を一緒に見ようよ、と誘ってくるあたり、さすが我が旦那、と感心したのだが、違った。

 

ブラック・レイン』はハリウッド映画だ。黒い雨、といえば原爆を思い浮かべるが、戦争中心ではなく日本のやくざを中心に話は展開する。ニューヨーク市警の刑事二人が、目の前で人を殺した暗殺者を日本に護送するところから話は始まる。

 日本警察の組織捜査のやり方や大阪の暗黒街の映像が、日本らしさがよく出ていて「これ本当にハリウッド映画?」と驚いた。高倉健さんの実直な感じも素敵だし、なにより松田優作さんの演技の迫力が凄すぎる。

 知らなかったのだが、松田優作さんは撮影当時すでに癌に侵されていて、この映画撮影の後にお亡くなりになった。つまり、最後の作品なのである。だから、とても痩せていて、それがまたやくざの凄みを作り出しているのだと思う。もし現在もご存命だったら、と思うと本当に惜しい人を亡くした。

 

 こういう映画をいまのハリウッドで作れるか、と考えると難しいと思う。この映画のように日本でのロケをできるのかと考えるとなかなか許可が出ないだろうし、ハリウッドが期待する売り上げを上げることができるのかという点で、作りたがる人は少ないと思うからだ。けれど、私としてはこういう日本の暗部を見せてくれる映画を、アメリカが作るのは面白いし観てみたい。

 

 

ブラック・レイン [DVD]

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