『キッチンで読むビジネスのはなし 11人の社長に聞いた仕事とお金のこと』一田憲子

 人の話を聞くのは面白い。自分にとってささいなことが他の人には大事になっていたり、自分では気づけないささやかな変化を教えてくれたり、自分が知らなかった世界へ目を開かせてくれたりする。もちろん、聞いていてうんざりすることもあるけれど。それでも、人の話を聞く、というのはとても楽しい行為だと思う。ましてや、話をしてくれる人が会社の社長さんだったりしたらなおさら。

 

『キッチンで読むビジネスのはなし 11人の社長に聞いた仕事とお金のこと』は、一田憲子さんがネットショップの店長やパン屋の店主、会社の社長やホテルのオーナーなど、多彩な方々と対談して知り得た仕事とお金のことを紹介している本だ。キッチンで読む、とタイトルに書かれているけれど、私は寝る前の小さな時間で本書を読んだ。

 私は今の年になるまで仕事を三回変わっている。タイミングだったり職場環境だったり、いろいろな理由でそうなった。そしていまパートをしているが、自分のしたい仕事ってなんだっけ? とときどき悩むのだ。最近は徐々に、自分がしたいことや仕事としてやっていきたいことが、ぼんやりとではあるが想像できるようになった。そして、いつかは起業したいな、だなんて甘い夢をみたりする。

 そんな私にとって本書は、頑張れ、と励ましてくれる本だった。さまざまな人がどういう経緯でいまの仕事をしているのか、どうやって利益を得ているのか、仕事を続けるということは何が一番大切なのか。なんとなく会社に行って仕事をして帰るだけではわからない、仕事をする楽しさを教えてくれる本だと思う。

 そして、もし起業するとしたら、立ち上げた会社をどうしたら続けていくことができるのかを教えてくれる。せっかく会社を立ち上げたのに、続けられなかったら意味がない。一田さんの優しい文章で、仕事をする上で本当に大切なことを教えてくれる。

 

 本書を読み終わった後、これからの自分が描きたい夢を、むくむくと想像を膨らましている。人生百年時代のいま、いくつになっても楽しく仕事をしていきたい。心からそう思う。

 

キッチンで読むビジネスのはなし 11人の社長に聞いた仕事とお金のこと