『リネンとガーゼ』あいざわ遥 全4巻

「針をさしてる時間がすき」。そう書かれた帯を見て、漫画『リネンとガーゼ』を買おうと思った。

 昔から不器用で、鶴もまともに折れないとは私のこと。縫い物編み物は憧れるけれど、ぶきっちょなこの手はうまくいうことを聞いてくれない。だから縫い物編み物ができる人を尊敬している。そして、いつか自分でもお洋服が作れたら、と夢を見るのだ。

 

 あいざわ遥さんの漫画『リネンとガーゼ』は、そんな私の夢をぐいぐいと刺激してくれる。可愛くてお転婆で主人公の心を元気にしてくれる女の子に、こっちも元気をもらえるこの漫画は、洋服や小物が細かく丁寧に描かれていてワクワクする。主人公の川乃ちゃんの元カレへの気持ちの揺れや、姉の恋愛模様にドキドキできる少女漫画の要素もあって、全4巻を何度も何度も繰り返し読んでしまう。

 けれどそれ以上に私を夢中にさせるのが、川乃ちゃんのお仕事クラフトだ。川乃ちゃんはネットで人気のクラフト作家で、作中ほとんどミシンに向かって仕事をしている。手芸が大好きでそれを仕事にしている川乃ちゃんを、尊敬すると同時に「自分もやってみたい!」と思うのだ。恋模様に少しハラハラするけれど、元カレの佐倉くんが川乃の頑張りに刺激されて移動カフェの仕事に真剣に取り組んでいくその姿勢に、ドキドキするのだ。

 恋心は揺れ動くけれど、仕事をしっかりこなしている登場人物たちを見ていると、「自分も頑張らなくっちゃな」とパワーをもらえるのだ。

 

 この漫画を読んでから、自分の欲しいシャツを自分で作る、という夢が追加された。私にとって『リネンとガーゼ』は、私の夢をぐいぐい刺激してくれる大切な漫画なのだ。